こんにちは。りかです。
今日は、私の趣味、JAZZブログです。
JAZZの入門記事を書いてみました。
「JAZZの編成って何?」を、編成毎の名盤の紹介と共に説明しようと思います。
(この記事では、私がJAZZ入門にぴったりだと思うモダンジャズの中から紹介していきます。)
ジャズ初心者さんが、自分好みのアルバムを見つけるための、ちょっとした手助けができるといいなと思っています。
JAZZってわかりにくい
ひとくちにJAZZといっても色々です。
ノラ・ジョーンズのようにポップなボーカルジャズもあれば、古くさいブルースみないなものもあります。
西海岸の白人音楽、ウエストコーストジャズと、東の方の腰のある黒人JAZZは全く別物です。
しっとりとメロディを奏でているジャズがあれば、どこに旋律があるのかわからないようなフリージャズなんかがあったりします。
年代、地域、レーベル、楽器編成が違うと奏でる音楽が全く違うのがJAZZです。
お店で流れているJAZZを聞いて
「あ、これいいな。」
と思って、人気のJAZZアルバムを買ってみたら、全く好みのアルバムに出会えなかったなんてこと、あるあるだと思うんです。
ハマってしまえば、深い沼のジャズなんですけどね。片足をつっこんでみたけど、ハマれなかったっていう人、たくさんいるんじゃないかな。
私自身、音楽は好きでしたが、ジャズデビューが遅かったのはこのジャズの分かりにくさ!どのアルバムを買えば、自分の好きなものに出会えるのか、全くわからなかったんですもの。
いや、今考えてみても、ジャズがジャズというジャンルに収まりきってないし!!というようなジャズがたくさんあって、なんだかわかりません。
けど、ジャズが好き!という沼にはちょっとチャッポンしちゃってます。
「楽器編成でどう違うのかな?」から入る好きなJAZZ探し
ジャズは、3人で演奏すれば、トリオ。4人ならカルテット。5人ならクインテット、六人はセクステット、多人数の編成ならばビッグバンドと呼びます。
初心者さんは、是非この編成毎にアルバムを聞いて欲しい。
「自分の聞きたいジャズってこんなやつ!」を探す、ちょっとしたヒントになると思います。
編成で、聞こえ方が随分ちがってくるものなんですよ。
私の好みでいえば、トリオ。ビッグバンドは、滅多に聞きません。何が悪いというのではなくて、好みの問題です。華やかな音が夜中にひっそり音楽を聞く私にはあまり向いていないのかな。いや、もしかして、私の耳には複雑過ぎるのかも。
もちろん、人の好みはそれぞれです。ビッグバンドが好きな人だって、たくさんいるし、ビッグバンドの名盤だってたくさん存在します。
是非、自分の耳で聴き比べてみて欲しい!
トリオは3人
3人楽器をもって集まれば、なんだってトリオなんですが、一般的なものを説明しますね。
トリオといえばドラム、ベース、ピアノで編成されたジャズがオーソドックスです。ピアノ・トリオと呼ばれています。
ピアノがリーダーなんでしょうね。アルバムには大抵ピア二ストの名前が大きく書かれています。
ピアノ・トリオの名盤
ビル・エヴァンス「Waltz For Debby」
まず、トリオで聞かなくてはならないのは、ビル・エヴァンスの「Waltz For Debbyです。名盤中の名盤。きっと日本で一番有名な盤。
参加メンバーはピアノのビル・エヴァンス、ドラムのポール・モチアン、ベースのスコット・ラファロ。
ビル・エヴァンスの片腕とも言われるスコット・ラファロは、この録音の11日後に事故亡くなってしまいます。スコット・ラファロ最後の録音である、ベースにも注目して聞いてみてくださいね。
このアルバムは、ビル・エヴァンスのピアノが前面に出ていますが、ベースをもっと聞きたい!と思った方は、同日録音のサンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガードを聞いてみてください。
ジャズ用語で、インタープレイという言葉があります。
インタープレイとは、プレーヤー同士が息の合った素晴らしい演奏、掛け合いのことをいいます。
まさにこのアルバムは、インタープレイが聞けると評されているんですよ。
レッドガーランド RED GARLAND'S PIANO
これは、私の大好きなアルバムのひとつです。
以前、ピアノジャズを集めた記事でも紹介しました。
音がコロコロと優しいピアノで、心地よく聞けます。
オスカー・ピーターソン We Get Request
上のジャズを聞いて、ピアノトリオ好きかも!と思った人は、
オスカー・ピーターソンのWe Get Requestsなんかもいいかも。
こっちもジャズの入り口にはぴったり。
馴染みのある曲を、聞きやすいアレンジで聞く名盤です。
カルテットは4人
カルテットもまた、4人楽器を持って集まればカルテットです。
ですが、オーソドックスなものといえば、ピアノ・トリオ(ドラム、ベース、ピアノ)に、ひとつ管楽器を加えたものです(トランペットとか、サックスとか)。
中心になっている管楽器は、ピアノと違って単音なので、メロディーがよりストレートで追いやすいんです。ヴォーカルと同じように聞こえると思います。
カルテットやクインテットははそれぞれにソロパートの主張が強くて、音楽を楽しんでいる感じが伝わってきます。
カルテットの名盤
ソニーロリンズ 「SAXOPHONE COLOSSUS」
少し昔、おじちゃん達が集うジャズ喫茶でよく流れていたので、私はちょっとこの盤を
「おんちゃんくさい」というイメージを持っています。
この、記事を書く為に聞き直してみたのですが、やっぱりおんちゃんくさかったです。
私自身、まだこのアルバムの良さがわかっていないのだと思います。
でも、私がもう少し歳を重ねたらまたこの盤を手にとるんじゃないかなぁ。
非常に高く評価されている名盤なので、私の主観を抜きに一度聴いて欲しい
と思いここに紹介しました。
ジョン・コルトレーン Ballads
カルテットの名盤といえば、ジョンコルトレーンのバラードでしょう!
ごく最近、妹からこのアナログをもらいました。
私にとっては、最近になってよく聞いているアルバムでもあります。
なんというのか、ジョン・コルトレーンが自信を持って演奏している感じがいいんでうしょね。
大人の余裕、大人のジャズです。
ゆったりと、お酒のお供に聞いてみるといいですよ。
クインテットは5人
クインテットのオーソドックスな編成といえば、カルテットにもう一つ管楽器を加えたものです。
クインテットの名盤
マイルス・デイビス Relaxin With the Miles Davis Quintet
クインテットで最初に聞いて欲しいのは、マイルス・デイビスのリラクシン。
カルテットより、少し複雑に、管楽器の主張が聞こえてくると思います。
私ね、若い頃に「ジャズが初めてなら、マイルスデイビスを聞いておけ!」って言われたことがあります。
これ、言葉が足りない。
マイルス・デイビスは最高なんです。確かに、初心者にもいいアルバムもあるんです。
でも、入り口としてとりあえずマイルス・デイビスを〜だけでは、ダメなんです。
マイルスは時代によって全く演奏が違います。
ツインドラムだったり、エレキギターを入れてみたり、初心者にはうん?という盤がたくさんあるんですよ。
後期なんて、周りの演奏が続いてしばらくしてから、最後にちょこっとマイルスがトランペットをひと吹きするなんて、大御所っぽい演奏したりするし。
そんな私が、ジャズ初心者さんがクインテットを聞くなら!ということであげるのは、マイルス・デイビスのリラクシン。マイルスの50年代は、JAZZ初心者にとってもいいと思います。
是非、聴いてみてください。このアルバムだったら、初心者さんでも刺さるものがあると思います。
そうそう、こちらにはジョン・コルトレーンがテナーサックスで参加しています。カルテットの名盤として、上で紹介したBalladsと聞きくらべてみてください。
リラクシンでのコルトレーンは少し自信なさげな感じなんですよね。このクインテットでの経験で、コルトレーンが成長し、Balladsのような名作を作るわけです。
ビッグバンドは大勢
大人数で編成されると、今度はビッグバンドと呼ばれます。
高度なアレンジ、ソロパートの組み合わせからなっています。
やっぱり、ビッグバンドは豪華!華やかジャズといったところです。
ビッグバンドの名盤
カウント・ベイシー アトミック・ベイシー
これは本当にいいアルバム。
ただし、ジャケットがあまりにもひどい。ちょっと、嫌悪感が湧きます。
それでも、聴いて欲しいアルバムなんです。
私はあまりビッグバンドを好んで聞かないのですが、これは聞きやすいんですよね。なんだか楽しい。
特に、最後の曲リル・ダーリンが大好きです。
何年か前まで、東京FMのラジオ番組で「サントリー・サタデー・ウェイティング・バー アバンティ」というのがありました。
好きなラジオ番組だったんですけどね。
その、エンディングの曲が、リル・ダーリンだったんですよね。いや、これはカウント・ベイシーじゃなくてFourplayのカバーか。
変わった編成の名盤
上では、メジャーなトリオからクインテット、ビッグバンドの説明をしました。
ここがジャズのややこしいところで、楽しいところなのですが、上にハマったものばかりではありません。
ジャズの初期は、トリオでもピアノが伴奏に回って主にならないことが多いです。
フリージャズでは、ピアノレス(ピアノが参加していないこと)はよくある話です。
ダブルカルテットという、挑戦的な編成もあります。
まずは、基本を聞いてみて自分の「好き」を探すのが第一ですが、書きたがりの私が、ついついもうちょっと名盤を2つ紹介します。
デュオの名盤
アンダー・カレント
二人編成だとデュオといいます。デュオとなると、もうオーソドックスな楽器の組み合わせなんてありません。いろんな楽器が交わって演奏されています。
デュオの名盤といったら、大抵の人が「アンダー・カレント」をあげるんじゃないでしょうか。
ビル・エヴァンスのピアノと、ジムホールのギターが対話しているようであり、絡み合っているようであり。控えめに言っても、最高。
ピアノレスのカルテットの名盤
上で紹介した、オーソドックスなカルテット(ドラム、ベース、ピアノ、管楽器)ではないカルテットの紹介です。
ジェリーマリガン・カルテット
ウエストコーストジャズの名盤です。
このアルバムは、ドラム・ベースに加えてジェリーマリガンのバリトンサックスと、チェットベイカーのトランペットという管楽器二つのカルテット。
ピアノレスカルテットと言われているのですが、ピアノやギター等のコード楽器がなくてもイケるんだな。軽やかで素敵なんだな。このアルバム、最高なんだな!!
まとめ
ジャズ初心者さんのための、編成からみるジャズ。
まとめるのも楽しかったです。
なるべくオーソドックスな編成のものから、わかりやすくアルバムを選んだつもりですが、ついつい最後には、これもこれもと番外編を入れてしまいました。
いつも、書いているのですが、音楽の好みに正解はありません。
私が選んだアルバムが合わない人だっていて当たり前です。
いろんなものを聞いて、自分の「好きなジャズ」を探すのもまた楽しいですよね。
この記事が「好き」を探すヒントになっていれば嬉しいです。
次回はいつになるかわかりませんが「レーベルでみるジャズ」なんてのを書こうかと考えたりしています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!