こんにちは。りかです。
大好きな祖母が亡くなって2週間が過ぎました。87年の生涯でした。
高齢者の死ですから、残された家族も死を受け入れることができました。(といっても、まだ思い出しては涙する日があります。)
残されたものは、死を受け入れて、生を続けていくしかない。そんな感じです。
祖母が亡くなってから、戒名や葬儀について考えることがあったので、ここに記そうと思います。
まとまりのないブログになりましたが、ゆるしてね。
人が亡くなるとすぐに仏になる違和感
祖母が亡くなった日のお昼、私は祖母に会いに行きました。
つい最近まで元気だった祖母ですが、その時は身の置きどころがないというか……苦しそうに右にいったり左にいったりしていました。
先日、ブログで
「死を目前にした祖母にどんな言葉をかけよう」
と私なりに悩んだことを書きましたが、結局何も言えませんでした。
本当に何も。
ただ、手をにぎったり
「今、痛み止めしてもらうからね!!」
と声をかけるくらい。
祖母は、酸素を入れるチューブを、何度も自分で外してしまいました。何が嫌だったのか、わかりませんがどうしてもしようとしませんでした。
痛み止めを注入してもらうと、祖母はやっと寝ることができました。
私はそのタイミングで一度家に帰ったのですが、数時間後に父から、祖母の反応が無いと連絡がきました。
タクシーに乗って駆けつけたのですが、祖母はすでに冷たくなっていました。
祖母が亡くなってから、私はひとしきり泣きました。
少したつと、父が、祖母がいた施設の方にお願いし、葬儀社を紹介してもらいました。祖母は葬儀社に安置されることになりました。
祖母が亡くなったのは夜でしたが、葬儀社の方は夜のうちにきてくれました。
葬儀社の人がきてすぐに、祖母に手を合わせました。
息を引き取ったら人はすぐ仏なのですね。
私は、違和感を感じました。手を合わせるより、まだ祖母の方に手を置いて
「ねぇねぇ。」
って声をかけた方が伝わるようなそんな気がしたのです。
祖母は、亡くなる2日前に背中に誰かいて寝られないと言いました。おじいちゃん、迎えに来てたのかな。
祖母が亡くなってから、父は慌ただしく
その日にお寺に電話することはありませんでしたが、葬儀社の紹介で連絡するお寺が決まりました。
(祖父の寺は青森にありましたが、そちらの寺の檀家を離れて仙台の寺に入ることにしていたので、お坊さんの紹介もお願いしました。)
施設の方は、控えめに「施設の荷物の片つけは少し落ち着いたらで結構です」と言いました。
ゆっくりしたいのに、忙しい夜でした。
祖母を葬儀社の一室に移動させてから、父は、葬儀社の方とお金の話をしていました。
明日、枕経(死者の枕元であげるお経)を依頼します。枕経で包むお金はだいたい3万円です。
戒名はどうしましょうか。ああ、そうですか。それでしたら、相場は50万円〜70万円です。
葬儀費用は?それは後日になんたらかんたら……。
祖母は、こじんまりとした家族葬で見送ることになりました。これは、生前の祖母の希望でもあります。
祖母は、祖母らしく自分の葬儀費用を残して亡くなりました。
父は、その時代にしては珍しく一人っ子ですから遺産を揉めるような人もいません。
兄弟がいても揉めるほど、遺産があるわけでもありませんが、祖母が住んでいた土地やら家やら、貯金やら。兄弟がいると話し合いは必要になるんでしょうね。
戒名の不思議
戒名のランク?
父が葬儀社の方と話しているのを横目にしていた私ですが、祖母が亡くなって悲しい時に、お金の話をされても
「え!!高い!?」
とか、言いにくいような気がしました。
例えば、戒名について。
戒名ってランクがあるんですね。戒名について、私は一度も考えたことはありませんでした。
葬儀社の人に「戒名はどうしましょうか。」と3種類を提示され、上から順にランクが高いと説明されました。(ちなみに家は曹洞宗です。)
□□院○○△△大姉
○○△△大姉
○○△△信女
ちなみに、男性であれば下記のようになるんですって。
□□院○○△△居士
○○△△居士
○○△△信士
祖父が、□□院○○△△居士だったので、あまり差をつけても?とよくわからないまま、父は、祖母の戒名に○○△△大姉という戒名をお願いしました。
この戒名をつけるのに、お寺には50万〜70万円を払うのが相場と聞きました。○○△△信女を選んでいたら、いくらだったのかは聞きませんでした。父が葬儀社と人ととんとんとお話を進めていたので
「えぇ?そんなに高いの?ちょっと、ネットとかで相場調べたいんだけど。大姉と信女って何が違うの?」
なんて、私は言えるわけもなく。こんな疑問が湧きました。
私の疑問1
仏教って、仏の元では皆平等じゃないの?何?戒名のランクって!?
ちょっと調べて見ました。
これ、お寺への貢献度が戒名に現れるだけなんですね。
私は仏教を信じているわけではないのですが、祖母の戒名のランクがどうだから、あの世で祖母が困るということはないのだそうです。
私、自分が死んだ時は、戒名なんていらないくらい。祖母のように、子供たちに戒名料や葬儀費用を残す自信もありませんから。
まあ、お寺にお世話になっている限り、そうはいってられないのでしょうけれども。
地方による葬儀の違い
お通夜や葬儀の日の決め方の違い
葬儀社の方にこんな話を聞きました。
関東では、お通夜と葬儀は遺族が「この日でお願いします」と言えばその日になるけれども、東北の場合はお寺が決めるのだそう。
(我が家の場合、この日がいいのですが……?とお伺いをたてて希望通りの日になりました)
東北はまだまだ、檀家制度が根強いのだそうです。ですから、お坊さんは忙しい。
依頼した日にお通夜や葬儀ができないことがあるのだそうです。
これ、東日本大震災でヘルプにきたお坊さんが、お通夜や葬儀をご遺族のいう日にちで独断に決めてしまい、トラブルになったということがあったそうですよ。
でも、これからは変わっていくような気がしますね。
私たちの世代や若者の仏教離れは、きっと皆感じているはず。檀家制度というのもどうなっていくのか。
お寺のあり方も変わってくると考えるのが普通のように思います。
葬儀費用
我が家の葬儀費用は200万円を超え300万にはいかないくらいだったそうです。(父がはっきりした金額を教えてくれないのでもやっとしています。)
これは、戒名代として払った60万円を含みます。
2014年の日本消費者協会のアンケート調査によると、葬儀費用の平均は188.9万円だそうです。
地方によって、お寺に払う葬儀費用や戒名料が違うと聞きました。大名がいた地域は寺の格が高いと言われていて、一般的に高く設定されているのだそうです。
なるほど、父の故郷青森と、仙台では全く違うんですって!
仙台藩やるなぁ。(なんか違う)
祖母のお通夜・葬式は
葬儀の連絡
家族葬でしたので、祖母の兄弟や親戚、私の義母に電話にて祖母が亡くなったことを電話で連絡するくらいにとどめました。
実家の近所の方が、様子に気づきご連絡をくださりましたが、家族葬だということ、香典は辞退していることを伝えました。
会社員の方は「葬儀は身内だけが参列する家族葬で行います」と明確に伝えることが必要になると思います。会社からは、香典は受け取りませんが「慶弔金」は受け取っても差し支えありません。※香典と違い、「慶弔金」は福利厚生の一環です。
お通夜やお葬式は和やかに
お通夜や、お葬式は葬儀社やご住職さんのサポートもあり、滞りなく済みました。
特に悩むこともありませんでした。
私の息子たちも、空気を読めたのか葬儀には、まあまあ静かに参列することができました。
次男(2)は途中、少々飽きたのか木魚に合わせて首を振りリズムをとりはじめたりして、皆に笑われました。
家族葬ならではの、和やかさですね。
私が死んだ時の葬儀はどうしよう、なんて考えてみた
私は、祖母を祖母の希望した通りに見送ることができたことを、良かったと思っています。
曹洞宗のやりかたにのっとって、親族だけでこじんまりと家族を見送ることが祖母の希望でした。
でも、私が死んだ時の希望は祖母とは違います。
自由葬ってどうなの?
夫になんとなく話したんです。私が死んだら、友達や家族を呼んで、お酒を振舞って私が好きだった音楽をかけて欲しいなあ。なんて。
夫もそれいいね。とかいって。
自由葬は増えてきていると、葬儀社の方が言っていました。
ただ、定型がないだけに、間延びした締まりがない葬儀になりがちなのだそう。演出力がある葬儀屋さんを選ばないと難しいんですよ、とおっしゃっていました。
なるほどね。
葬儀社に頼らないで、葬儀をすることは非現実的ということも聞きました。
確かに、棺やドライアイス、遺体にたいしての死後処置(化粧も含め)を自分でするって難しいですよね。葬儀社にお願いするとことはお願いしないと、亡くなった方とのお別れの時間に専念できないということがありそうです。
自由葬の費用は割高になりがちだとも言っていました。
スライド?会場費?飲食費?献花?
やる事によって違うでしょうけれども、確かに高くなりそう。
でも、戒名料より私ならここにお金をかけて欲しいなぁ。
まあ、これも好き勝手は言ってられない人もいるのかな。
先祖代々のお墓が寺院あるなら自由葬は避けるべきなんでしょうね。だって、寺院とのおつきあいがあるならば、トラブルになりかねませんもの。
私の祖父、祖母、両親は私と違い、戒名をもらい(しかもちょっと高いやつ)宗教にのっとった供養をしてもらいたいという考えの人です。
その思いを受けつぐとなると私もお坊さんとの関係を良好に、「自由葬がいい!!」なんて言ってられないかもしれませんね。
いや、時代が変わればまたいろんな方法が出てくるのかなぁ?
直葬は?
最近は、直葬というのも増えているのだそうです。
直葬というのは、お通夜も葬式も行わずに火葬と遺骨引き取りのみを行うというものです。
このメリットは、お金がかからないということですよね。
私は子供たちにお金がかかることをさせたくないので、その点はとてもいい!
でも、これ亡くなった事を後から知った人がバラバラに香典や手紙をくれたりと、その後の対処が大変だと聞いた事があります。
うん。やっぱり、私が死んだら、そのことを知らせるべき人には知らせて欲しい。そういった意味での葬儀はしてもらいたいなぁ。
生きているうちに自分のエンディングを決めておきたい
私の希望、死ぬ前にまとめておこう。
祖母が亡くなって、自分もいつか死ぬんだという当たり前のことを考えるようになりました。
残された息子たちのことも考えなくては、なんて。
いや、その前に私の両親の希望もよく聞いておかなきゃだな。
あれ?私の双子の妹は、どう考えてるんだろう?きっと彼女は、全く縁のないロシア正教のお墓にはいるんだな。(妹は、先祖がロシアから亡命したフランス人と結婚しフランスに住んでいます)
死後もいろいろ。