こんにちは。りかです。
昨日、息子の就学前健康診断がありました。
いよいよ、4月からは小学生です。
健康診断は、小学生のお兄ちゃんお姉ちゃんたちの誘導で、子供たちだけで行います。
その間、親は別室でお話を聞くという流れでした。
その別室で聞いたお話というのが、心に残りました。反省と共に、私のなりたい母親像が見えてきました。
これから子供たちは大海原に出る
小学校に入学するだけで、大海原とは大げさでしょうか。
小学校入学は喜ばしい節目でもありますが、心にもやもやを抱えやすい時でもあるそうです。
どの子も、今までと大きく環境が変わります。期待や楽しみとは裏腹に、少なからず不安や緊張を抱える時期なのです。
子供たちには、5歳には5歳の悩み、6歳には6歳の悩み、15歳には15歳の悩みがあります。
お友達の輪に入れなかった。足が遅いのに、毎日運動会の練習が続いている。図画工作で、自分だけ手や袖まで絵の具だらけになって笑われた。
その悩みは大人にとってはたいしたことはないかもしれません。でも、子供たちはこういうことで、もやもやを抱えるのだそうです。
これから、子供たちは学校生活の中でたくさんの喜びや悲しい思い、辛い思いに出会うでしょう。
大人よりも、過敏に心が反応する子供たちです。
これからの生活は、子供たちにとって大海原の航海くらいに揺さぶられることが多いのだと思います。
子供が悩みをかかえていたら
人は、嬉しい時、悲しい時、辛い時、無意識に感情を表出することで心のバランスを取っています。それが、サインです。子供のサイン、私はキャッチできるのでしょうか。
子供が心にもやもやを抱える時、出てくるサインは様々です。
乱暴になったり、不機嫌になったり、逆にべったり甘えが始まったり。おねしょや腹痛になる場合もあるそうです。
心のもやもやのサインは、大人にとって嬉しいものではありません。
私はこの話を聞いていなかったら
「も〜。小学生なのに、そんなに甘えて!ママは忙しいんだから!」
なんて、突き放してしまったり、乱暴をただ叱りつけてしまいそうでした。
これでは、何も解決になりません。
そんな時、子供の心に寄り添うことが大事なんですよね。わかっちゃいるけど、なかなかできないってやつです。
子供の心に寄り添う聞き方
私の悪いところは、子供にたくさん質問することと、自分の解決策を押し付けてしまうことだと思っています。
例えば
「こーちゃんね、今日保育所で嫌なことがあったんだ。」
「どうしたの?」
「●●君が、こーちゃんのつくったブロックをわざと壊したの。」
「え?●●君が?きっと、●●君は、こーちゃんの気を引きたかったんじゃない?」
「ちがうよ。」
「その後●●君とは、仲直りしたの?」
「うん。ごめんねって言われた。」
「じゃあ、気にすることないよ!」
いつもの会話です。これではこーちゃんは、話したいことも話せないし「じゃあ、気にすることないよ。」というのは私が押し付けた解決策であって、息子が導きだした答えではありません。
子供のもやもやに気がついた時はには、繰り返し、沈黙、あいづち、うながし、気持ちを汲むことが、良い聞き役になるポイントだそうです。
逆に、命令や説教、提案、非難があれば子供は話したくなくります。
上の例で言えば
「●●君にブロック壊されちゃったんだ……(沈黙)」
くらいの返答の方が、子供は自分のもやもやを話やすいんですよね。
「上手に作ったから、悲しかったんだ。」
とセリフが続いてくるかもしれません。私は、●●君と仲直りできたかばかり気にしちゃうけど、本当は
「そうか。悲しかったよね。」
というふうに気持ちを汲んで欲しかったのかもしれないですよね。
子供の本音に近づくためには、話を遮らず、親の解決策を押し付けず、よく聞いてあげることが大事なのだそうです。
大人が質問すると、子供はそれに答えようとします。すると、本当に話したかった本音を話せずに終わるということがよくあるのだとか。
息子の本音を聞き出すのは、私より夫の方が上手かもしれません。
私は、息子が
「眠れないんだ……。」
と言った時に
「早く寝ないと、明日の朝起きれないよ!」
と、ピシャっと遮断してしまうことがあります。
以前
「眠れないんだ……。」
という息子の隣に夫が添い寝したときに
「そっか、眠れないんだ。」
としか言わない夫に、感激したんです。続けて息子が
「腕も痛いし……。」
とか言い出すんですね。
「腕が痛いの?」
「うん。今日ね、M君とYちゃんが逆上がりしたんだけど、こーちゃんできなかったの。腕が痛かったから。」
なんて会話をしているんです。きっと、言いたかったのは「眠れない」でも「腕が痛い」でもなくて、逆上がりができなかったことなんですよね。
子供って、こういう風に話すんだな、と。
こうやって話すことで、子供は心のもやもやを整理することができるのかもしれないですね。
プレーヤーではなく、サポーターに
小学校の児童が、絵の具を忘れた時に
「お母さんが用意しなかったから忘れました。」
と悪びれる様子もなく言ったそうです。
きっと、お母さんは子供が忘れ物をしないように毎日学校に持って行くものを用意してあげているんだなというのが、わかりますよね。
親が、子供のサポーター役ではなくてプレーヤーになっているというわかりやすい例です。
「●●ちゃんが、そんなにいじめるなら違う子と遊びなよ。」
というのも、サポーターではなくプレーヤーになっているセリフです。
子供は、これから身の回りのことを自分でする練習をしていきます。もやもやを整理して解決策をみつけ、コミュニケーションの勉強をしていきます。
私は、プレーヤーではなく、子供に信頼されるサポーターになりたい。
信頼される親になりたい
話をよく聞く親のことを、子供は信用するようになるそうです。
ここで、私は自分の仕事のことを考えてみたんです。
「この仕事、きついわ〜!」
と弱音を吐いたときに
「文句言わずにやれ!」
なんて先輩の言うことも最もなのだけれど、私は、
「きついよね〜。大丈夫?」
と気持ちを汲んでくれる先輩を信頼するようになると思います。困った時はそういう先輩に相談するでしょう。仕事の状況だって報告しやすいです。
良い上司には、なぜか情報が集まりますよね。それと同じだと思うんです。
子供の話を上手に聞くことで、よく話してくれる子供になる。
そんな親になれたらいいなと強く思った日でした。
これから
子供のエネルギーを補給する基地になれるような、優しい母を目指しつつも「キーッ!」とヒステリックに叱ってみたり、反省してみたり。
やっぱり、育児は育自なんだろうなぁ。
そして、私がこんなことを考えるくらい、息子は大きくなったんだなぁと、感動しているのです。