こんにちは。りかです。
私の家は、あまり広くありません。
子供が二人になると、荷物って増えるんですよね。収納場所がもうありません。
「これ以上物を増やしたくない!」と思っています。
むしろ、減らしたい。減らさなきゃ。
脱、ごちゃごちゃ。
そんな時にね。義母が、何やら持ってきました。
義母が持ってきたもの
私が夫と結婚してから2年くらい経った頃、義両親は離婚しました。
あれから、義母はすごく表情が明るくなりました。
離婚後も、いつも私たち夫婦を気遣ってくれて、感謝しています。
義母は学生アパートよりはちょっと広め程度のアパートで、一人暮らしをしています。一軒家からの引越しでした。
引っ越しにあたって、随分荷物を減らしたようです。
荷物を整理する際に、私はたくさんのお皿をいただきました。
我が家で使っているお皿のほとんどが義母からもらったものです。
それでも最近「また荷物が増えてきて、困ったわ〜。」という義母。
収納が大変になったきたから、もらってちょうだい。
と、義母が我が家に持ってきたものは…。
夫が初めて散髪した時の髪の毛と、へその緒と、夫の幼いころの写真でした。
夫を愛していようがいまいが、いらないものはいらない
ガビーン。
いーらーなーいーーーー。
いや、夫の小さい頃の写真は一緒に見て、楽しんだんです。
「可愛い〜。はーちゃんと同じ顔してる〜。」
なんて、さ。
でもね、そんなにたくさんいらないんです。
いや、100歩譲って写真は預かるとしてもね。
夫の髪の毛とか、へその緒いる人っている?
髪の毛もまた、けっこうな量なんです。ビニール袋の中の髪の毛と一緒に「〇〇(夫の名前)△年※月□日。1歳初めての散髪」というメモ書きも一緒に入っていました。
へその緒は、定番の桐の箱のものです。
気に入らなかったポーチやらアクセサリーやら、市販のものならいいんです。
人に譲ったり、フリマに出したり、捨てたりもできます。(メルカリはまだ、未経験。)
本当に、心底いらないんですけれども、これは捨てにくい!
義母が30年以上大事にとっておいたものだし、お金で買えないものですからね。
ぽいっ!って捨てて「やっぱりあの髪の毛返して」って言われることは無さそうだけど、やっぱり捨てにくい。
義母が夫に愛情を注いできたんだろうな、というのは伝わります。
でも、私は髪の毛見たって「(超天然パーマの夫が)1歳の時は割とさらさらヘアーだったんだ!」と驚いたくらいで、欲しいとは思わないです。全くもって。
義母が帰ってから、夫が
「ごめんね、りか。捨てにくいだろうから、俺、後で捨てておくから。」
と、言いました。
そう言われちゃうと、夫に申し訳ないような気がしてしまいます。
ごめんよ。私、曇った表情見せちゃった?つい
「いいよ、いいよ。こーちゃんとはーちゃんのへその緒と一緒にしまっておくよ。」
って言ってしまいました。あ〜あ。言ってもうた…。
そもそも息子のへその緒っているか?
息子たちのへその緒と、夫の髪の毛と夫のへその緒を一緒に収納して思ったんです。
私、別に息子達のへその緒にも執着ないな。
なくてもいいな。
へその緒を見て
「あぁ。私と子供が繋がっていた証!」
「この子がこの世に生まれてきた証!」
と、感動する人はいるのでしょうか。いるのかな?へその緒は取っておく人が多いってことは、いるのかもしれないなぁ。
私は、へその緒を見てもなんの感情も湧き上がってきませんでした。変?
へその緒、どうしよう
へその緒って将来どうするものなのかな?
ちょっとネットで調べてみました。
ネットで一番多かった風習はこれ(私調べ)
母親が死んだとき、棺に子どものへその緒を一緒に入れる。
母が死んでしまったときは、棺桶の中に子どものへその緒を入れてもらう。
つまり、夫のへその緒は預かっておいて、義母が亡くなった時にへその緒を棺にいれてあげる。
私が死んだ時には、こーちゃんとはーちゃんのへその緒を棺にいれてもらう。
閻魔大王さまに「おまえは地獄行き!」を言い渡されても、子どものへその緒を見せると罪をゆるされるのだそうです。
出産は閻魔大王さまも認める大きな業なのだと。
すでに子どもを産むという苦しみをうけているという理由で「天国」にいけるっていうんだから、ラッキー!?
あ〜。夫や子供達は男だから、免罪符がないのね。可哀想に。
出産並みに痛いという噂の、尿管結石に耐えても石しか産まれないもんね。免罪符にはならないようです。
そうか、棺桶にいれることで残された子供たちも困る事はないし、使い道がわかっているととっておきやすいですよね。
その他はこんな感じ。
神棚、仏壇など神聖な場所に祭り、子供の成長を願う
我が家には神棚も仏壇もありません。
子供が男なら戦争に行く時にもたせる。女なら、嫁に行く時にもたせる。
切っても切れないという関係を象徴しているのだそうです。
私、そもそも戦争に反対だけれども、子供にへその緒を渡そうという考えにはならないなぁ。
うううん。どれも「へその緒、持っておかなきゃ!」という気持ちにはなりませんでした。将来、棺に入れるのが、有力候補でしょうか。
でも、そんなに必要なものとも思えません。
と言いつつ、結局取っておく
考えたんです。
へその緒、捨ててもいいんだけれども、いつか子供に
「僕のへその緒は?」
って聞かれた時に
「あ〜、捨てたよ。いらないから。」
と言ったら、息子は(自分は愛されていないんじゃ。)と勘違いするかもしれない。
日本は多数が正義的なところがあるからね。
そんな勘違いをされたら、困ります。
となると、夫のだけ捨てるっていうのも、差別のようで可哀想だから、やっぱり持っておくか?
結局、捨てられないっていう結論に至りました。
へその緒にまつわる思い出
そういえば。へその緒にまつわる思い出がありました。
私の次男は、3700gオーバーで産まれてきたんです。
予定日まで待つと4kg超えちゃうかもしれないと脅され、予定日前に促進剤で産みました。
産まれてみたら、へその緒がたいそう太く立派だったようで看護婦さんに「すごい!立派なへその緒!だから大きく育ったのかな〜!なかなか無いよ、こんなに太いへその緒!!」と褒められ(?)ました。
その後、産科医まで次男のへその緒の写真を撮りだしたんです。
あれ、何かに使われるのかな?
大きかったので「ぶん!」と管理職みたいな顔をして産まれてきた次男。
その立派な顔とへその緒を交互に見て、幸せな気持ちになりました。
もしかして、何十年後に、カラカラになったへその緒を見て、この時のことを思い出したりするのかな?思い出が、思い出されないまま終わるよりは、へその緒を見て思い出すっていうのは悪くないかもしれない。
おまけ
へその緒を取っておくのは、世界的に見ても珍しい風習のようですね。
私の妹は、3人の子供をフランスで出産しているので、へその緒を持ってません。
フランスにいる妹の友達は、出産の際に産科医にこう言ったのだそう。
「日本では、へその緒を取っておく習慣があります。私も取っておきたいのですが、いいですか?」
フランス医は、めずらしい習慣だね!と驚きつつも、快くOKしてくれたそうです。
退院時、医師から渡されたものは瓶詰めのホルマリン漬けみたいな装い(アルコール漬けかもしれないけど)の、乾いていない立派なへその緒だったそうです。
そっちの方が扱いに困りますね。
小説の紹介
へその緒で思い出す小説がありました。10年以上前に読んだ本です。
血の繋がっていない親子の絆を書いた話です。僕は捨て子だ。捨て子じゃないならへその緒を見せてという息子に
「母さん、あなたを卵で産んだの。だから、へその緒じゃなくて、卵の殻を置いているの」
なんて、箱に入った卵の殻を見せるお母さん。いつも前向きで子供に愛情を向けている母の姿が好きでした。今見たら、また違う感想があるかもしれない。