こんばんは。りかです。
ベビーカーおろすんジャーって知ってますか?
こんな方です。
主に杉並区の方南町駅にいる覆面ヒーローです。
この駅にはエレベーターがないのだそうです。
彼の活動内容は、日々改札口までの階段を登り降りして、ベビーカーを始め妊婦やお年寄りの荷物を運ぶことです。
私は地方に住んでいるので見たことはないのですが、1年程前にテレビで見て知りました。
メディアで何度か取り上げられているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
何故今頃話題にするかというと、まだ活動をしていることに驚いたからです。
彼自身、需要を感じているんでしょうね。
この活動の反響を言いかえれば、日本が抱える問題の深さだと思います。
フランスのメトロでは覆面のヒーローには会わないが、町行く人のほとんどがおろすんジャー
私は、長男が1歳1ヶ月の時に私の妹が住むフランスへ旅行に行きました。
フランス旅行というと、セレブリティな響きですが、私は決してお金持ちではないし高級ブランド品には興味がありません。
せっかく旅費をかけてきているのだからと、貧乏なりにメトロの乗り放題のチケットを買って、たくさん歩きました。
驚くことに、パリのメトロ駅のほとんどにエレベーターがありませんでした。
何度も降りたり登ったりを繰り返しましたが、困ることは全くありませんでした。
何故なら、その辺にいる人が必ずベビーカーを運んでくれるから。
それはそれは、自然にスマートに
「じゃあね」と笑顔を残して。
なんなら、子供の頭を撫でたくらいにして。
電車や地下鉄で、赤ちゃんが泣いてしまい困りながらあやしているお母さんに出くわすことはないでしょうか。
お母さんの気持ちを考えると、いたたまれなくなります。
私も、同じようなことがあると
「あぁ。みんなに嫌がられてるかなぁ。どうしよう…。」
と、その場を逃げ出したくなります。
こんな時、フランスだったら、またまたその辺にいる人が面白い顔してみたりして必死に笑わせようとしてくれるんです。
で、子供が泣き止むと「よかったね!」的なことを言って笑ってくれるんです。
フランス語わからないけど、そんな表情してくれました。(笑)
子供が笑うころには、知らない人と連帯感まで感じちゃいます。
私は日本が大好きですし、フランス人にはない日本人の良さがあることはわかっています。
でも、子育ての環境で言えば、フランスがいいです。
子供を通じて連帯感を感じること、日本ではないですよね。
公共の人の親切でお母さんが支えられているフランスが羨ましいのです。
ベビーカー問題で炎上する日本
フランスは先進国きっての、出生率を誇っています。
やはり、子育てに関する理解が深い。
妊婦には席を譲ること、子連れのママの手伝いをすることということが当たり前なんですね。
一方、日本では「電車の中でベビーカーを広げるのはマナー違反だ」「子供を抱いてベビーカーを持って荷物を持つなんて危険だ」と、ネット上では度々紛争がおきます。
正直、子供を抱いて、ベビーカーを持って荷物を持つというのはかなりきつい。
不可能に近いです。
ところがマナーだと言われると、ベビーカーを広げにくい。
結局電車に乗ること自体を諦めてしまうなんてことはありませんか?
ただでさえ孤独な育児期間。
ベビーカーについての辛辣な意見を聞くと、胸が苦しくなります。
日本人の特徴、マナーを重んじる風習は私たち許容力を衰えさせている
日本人はルールをよく守り、公共のマナーを大事にします。
それは、もちろん良いことなのですが、マナーを守ることが第一優先になって、人の置かれた状況を察する気持ちが置き去りになっていると感じるのです。
ベビーカー、広げたっていいじゃないですか。
もし、電車が混んでいて赤ちゃんにとって危険だという状況なら電車を諦めてもネガティブな気持ちにはなりません。
ベビーカーを邪魔に思われているというのが辛いのです。
私は母の立場から、ベビーカー問題について書きましたが、それ以外でも同様です。
お年寄りや怪我人でも、その人の置かれた状況を察してあげるべきだと思うのです。
言ってみたら、電車の中で化粧をする行為も誰にも迷惑かけてないですよね。
ところが、マナー違反だ、みっともないって批判の対象になっています。
別にそのくらいいいじゃん。若いから寝坊しちゃったのね。許容できる範囲だよ~。ってことにはならないのでしょうか?
おばちゃんがちょっと大きな声で話していたって、煩いって目くじらたてないで「楽しそうね~」って許してあげたっていいように思うんです。
結局、何が大事だって皆が優しくあってほしいということです。
優しい社会になれば、結局自分に返ってくるのですから。
おろすんジャーは素敵な試みだけど、いなくてもいいよ!という日がくるといいな、と思ったのでした。