なんでもない私の、ひとつひとつ。

5歳と1歳の男の子を育児中。夫のこと、息子たちのこと、趣味のこと、思いついたこと。どこにでもいる主婦の徒然。

おばあちゃんが呆けてきた話。きっと痴呆症。

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こんにちは。りかです。

 今日は私の祖母について。

 

きいちゃんについて

私の祖母、きいちゃんは84歳です。

私と双子の妹がお腹の中にいた頃、祖父は交通事故で亡くなりました。

当時、青森県の中でもかなり田舎の方に住んでいたのですが、祖父が亡くなった後、手入れができなくなった畑や土地を売り、青森市中心部に家を建てました。

その家で、私と妹は1歳まで過ごしました。

その後、私の父は転勤族だったので、きいちゃんを置いて転勤したのです。

それからきいちゃんは、ずっと青森で一人暮らしをしています。

友達が多く、おおらかな性格のきいちゃん。好奇心も強い人です。

あ、そういえば、きいちゃんが75歳の時、私と二人で妹がいるフランスに行ったことがありました。面白いエピソードがたくさんあるので、それもまた今度書こうかな。

 

私も妹も、私の夫も妹の夫もきいちゃんのことが大好きです。

でも、私の母はきいちゃんのことが嫌いだそうです。

母は私に、きいちゃんの悪口を言います。私はいつも

「また、そんな意地悪言って!」

と母を諭しますが、母は

「娘が私の味方をしてくれないなんて、私は不幸だ!」

なんて言います。いつの時代も、嫁、姑ってこんなもんなのでしょうか。

 

きいちゃんの物盗られ妄想

そんなきいちゃんですが、3年くらい前から少しおかしいんです。

家に置いてある財布が盗まれた、誰かが庭の畑からモロッコインゲンを全部収穫して行った、米が無くなった。

所謂、物盗られ妄想っていうやつですよね。痴呆の始まりなんだと思います。

誰だかに

「ボケている人にボケてるって言っちゃダメなんだよ。」

と言われたことがあるので、きいちゃんから電話がくると私は話を合わせて

「へぇ!インゲンなんて盗む人がいるの〜!!」

なんて驚いてみせます。(正しい対応なのかどうか、わからないけれども。)

きいちゃんは、5LDKの家に一人暮らしをしています。

(田舎の家って、無駄に広いことが多いんですよ。)

2階に行くこと等ほとんどありません。

きいちゃんは2階に人が住んでいるというようになりました。

姿が見えないので、屋根裏にいるのかもしれない。と最近は言っています。

おおらかなきいちゃんが、疑い深くなったことを少し悲しく思います。

 

父へ、きいちゃんがボケてきたよ!検査に連れて言って!と伝えた話

私は、早い段階で母に

「きいちゃん、ボケが始まってきちゃったと思わない?」

と相談しましたが、母は

「昔から欲深い人なんだから、そんなこと言うんでしょ!」

と、取り合ってくれませんでした。

きいちゃんは、全く欲深い人ではなく、むしろ人の為にお金を使いたい人です。

いつもいつも、節目にはきいちゃんからのお小遣いで助けられてきました。

そういえば、私の妹は車の免許を取りなさいときいちゃんにもらった30万円を持ってフランスに行きました。そして、今もフランスに住みついています。悪い子です。(見てるか、妹!)

私も、両親が大丈夫だって言うのだから、大丈夫なのかな?疑問に思いつつ、様子を見ていました。

「りか、1階のトイレをね、上に住んでいる人が使ったみたい。なんかね、男性のワキガみたいな匂いがするのよ。」

なんて電話がくると

「まじか!ちょっと気持ち悪いねぇ。」

なんて答えつつ。一体何の匂いを嗅いでるんだ、きいちゃん。

 

ある日、青森のきいちゃんの家に私と夫と息子で泊まりに行きました。(次男はまだ生まれていなかった。)

その時、ダイニングに絆創膏が貼ってあるのを見つけました。

「きいちゃん、これ、何?」

「あ。焦がしちゃったからさ。お父さんに言うと怒られるから、隠したの。内緒ね。」

※きいちゃんは、自分の息子のことをお父さんと呼びます。私と同じ呼び方にしたのかな。

どうやったら、床が焦げるのさ!

「でもさ、絆創膏貼ってあったら逆に、何だろう?って思うよ〜!100均とかで目立たないシール売ってないかな?」

と私が言うと、次の日には焦げ跡の上に妖怪ウォッチのシールが貼ってありました。

なんでやねん。でも、きいちゃんのそういうとこ、好き。

でも、焦げ跡を見て、もうこのままじゃ危ないんじゃないか?と感じました。

火事になったら大変。

私は、父に言いました。

「引き取るか、施設に入れるかしないとダメなんじゃない?とにかく病院に連れて行こうよ!」

私は車の運転ができません(ペーパー)。そして、当時幼子を抱えていたので、父に病院に行くようお願いをしたのです。

父は、

「環境が変わったら、尚更ボケる!」

と引き取ることは反対しましたが、病院に診てもらった方がいいという気持ちは私と一緒で、翌週には父が祖母を病院に連れて行きました。

ちょっと、病院に行くの遅かったよなぁ。

 

検査の結果

私は、検査をしたらいろんなことが変わると思っていました。

痴呆症だと言う診断が出るのはわかりきっていること。

痴呆症と診断されれば、母も諦めて動くんじゃないかな?施設に入れることになるのかな?なんて。

ちょっと、バタバタしそうだな。

ところが、診断は

特に問題ありません。

でした。

???

じゃあ、何よ。きいちゃんの物盗られ妄想は何なのよ。

きいちゃんも

「あー。ボケてないって言われて安心した〜。検査で、今の季節は何ですか?って質問に間違って答えちゃったから、ボケてるって言われるかと思ったよ〜。今春だもんね、秋じゃないもんね〜。」

なんて機嫌良さそうにしています。季節間違ったのか、きいちゃん。

母は

「大丈夫なんだったら、環境変えない方がいいよ。青森には、きいちゃんの兄弟だって友達だっているんだから。」

まあね。

きいちゃんが仙台に来たいとは言ってくれないような気がする。

津軽弁は仙台で通じないから、お友達はできないってきいちゃん自身も言ってたもんな。

そんなこんなで、今に至るまできいちゃんは青森で一人暮らしをしています。

 

パワーアップしてきたきいちゃん。もうこのままではいられない。

きいちゃんは、泥棒が入るからと窓枠に木を打ち付けて外からは入れないようにしたり、玄関が開くとピーピー音がなるやつを買って取り付けたり、ここ最近は警戒心がすごいんです。

盗まれた!と言っていたものが出てくると

「誰が、何の為に持っていって、返していくんだろう?」

と不思議そうにしています。

最近、

「お風呂のボイラーが改造された!!」

と電話がかかって来ました。どうやら、ボイラーの見た目が新しくなって

調子が良くなったのだとか。

「古いボイラーを変えてくれるなんて、親切な人だねぇ。」

と私がいうと

「本当だねぇ。いろんなもの持って行くから、お礼のつもりなのかねぇ。」

だって。

父に聞くと、2年くらい前に父が修理をしたのだとか。きいちゃんも知っているはず、と。

 

そして、来るべき時が来ました。

昨日の朝、消防車がきいちゃんの家に来たのだそうです。

原因は、きいちゃんの鍋の空焚き。

すごい煙にびっくりした、近所の人が通報したのです。

その時、きいちゃんはというと隣の部屋でお茶を飲んでいたそうです。

台所から、ピーピー警報が鳴っているのはなんだろう?と気になったけれども、理由がわからないからそのままにしたと。

危ない。やっぱり、危ない。

火事、家だけではなく他人の命まで奪いかねないですもんね。

きいちゃんには父から料理禁止令が出ています。

近く、私の両親が青森に行き今後の方針を決めるのだそうです。

すごく、すごく遅すぎる判断ですよね。

批判されそうだというのを覚悟で書いています。

 

今、私の頭の中では、渡る世間は鬼ばかりのBGMがエンドレスに流れています。

 

寂しい思い

きいちゃんが歳をとること、すごく寂しく感じます。

谷川俊太郎の「おばあちゃん」という絵本を思い出しました。

知っているでしょうか。発売当時、賛否両論を引き起こした、伝説の本だそうです。

あの本のように、呆けたおばあちゃんは宇宙人になってしまうのか?

と思うと寂しいのです。

ちょっと、今書いていても涙が出そうなくらい。

 

妹がフランス人と結婚すると言った時、大反対して認めなかった両親。

「お父さんは頭が硬い人だから、子供を作ってしまいなさい。子供は好きな人だから。」と歳に見合わないデキ婚をフランス人に勧めた、ファンキーなきいちゃん。

いろんなところに連れて言ってもらったのに、フランス旅行で一番美味しかったのは「なにわや(日本人街にある店)のラーメン」と明るく言い放って、妹の夫をがっかりさせたきいちゃん。

ひ孫が可愛い、可愛いと言いつつ、写真の下にメモしてある名前が間違っているきいちゃん。

銀行のキャッシュカードの裏に、マジックで暗唱番号4桁書いちゃうお茶目なきいちゃん。

若くてやる気のあるいい人だったから、と訪問販売に引っかかるきいちゃん。

 

いつか、私も宇宙人になるかもしれないけど。

どうか、きいちゃん。まだまだ、宇宙人にならないで。

 

おしまい。